アルムの書斎

『最高の体調』

体の不調は「環境」と「遊び」で治せる。

最高の体調

どうも、アルムです。今回は鈴木裕さんの著書、最高の体調について、紹介したいと、思います。

皆さん、毎日の仕事や家事、勉強などで、体調、崩してませんか?

今日は朝から疲れてるなーとか、最近太り気味でなかなか痩せないんだよなーとか、体の不調を常に抱えてる人、たくさんいると思います。僕も例に漏れず、その一人です。寝不足とか、集中が続かないとか、将来への不安とか、体の不調を上げろと言われたら、いくらでも出てくる自信があります。なんとか体調を回復して、健康な体を維持したいと思ってるんですけど、この維持っていうのが、いかんせん難しいんですよね。皆さんも、健康な体を維持しようと決めても、それが続けられないもんだから困っちゃうんだよな、という方、すごく多いと思います。

健康が大事なのはわかるけども、それをどうやって、ストレスなく続けていけばいいのか全くわからない。そんな、現代社会に生きる僕たちの悩みに、策を講じてくれるのが、今回紹介する、最高の体調です。

著者の鈴木さん曰く、僕らにいつも襲いかかる風邪やストレス、肥満といった不調の数々は、一見それぞれ違う症状に見えて、実はある一つの病に集約できるというんですね。そしてその病は、皆さんの健康に対する意識が低いから起こるのではなくて、人間の遺伝的性質と、現代の環境のミスマッチよって引き起こされてるものだ、と言っています。

それがいったいどういうことなのか。そして、実際に体調を改善していくはどうすればよくて、なりより、どう続けていけばいいのか。今回は特にそういったテーマに絞って、紹介していたいと、思います。

それでは、早速行きましょう。

じゃあさっき言ってた、ある一つの病ってなんだよ、ってことなんですが、この本のもっとも伝えたい主張を、僕なりにまとめるとこうです。

現代社会における、様々な体の不調の原因は、個人の意識の低さなどではなく、人類の進化ともに培われた遺伝的性質と、現代の環境とのミスマッチによって引き起こされた、文明病の影響である、です。

そう、多くの不調の原因ていうのは、突き詰めると、文明病、という一つの病に集約、されるんです。

例えば現代人を悩ませる不調の一つである肥満。これは、文明の発達によって食糧難が改善してきたことで、多くの国で高カロリーな食品を手軽に取れるようになったことが原因にあります。

精神的な不調で言うと、不安、というのもありますよね。SNSの発達で誰とでもコミュニケーションが取れるようなった反面、誹謗中傷とか、他人との比較に敏感に反応するようにもなりました。そこで少しでも蔑まれたり、劣等感を感じると、一気に不安に駆られて集中力が削がれる、なんてことも良くあります。

こう言う肥満とか不安によって体に起こるのが、慢性的な炎症です。炎症と聞くと、歯肉炎とか口内炎とか、擦り傷みたいなものを想像するかも知れないんですが、これは急性的な炎症、つまり、目で見てすぐわかるような炎症です。血が出たり腫れてたりするとどこに痛みがあるのか分かりやすいですよね。だから対処もしやすいんです。でも慢性的な炎症ではそうもいきません。

一週間くらい高カロリーな食事を続けていたり、SNSで不安を感じても、体に急な痛みなんて特に感じませんよね。だからこそ対処がしにくいんです。結果、それを続けてしまって、気づいた時には、体がボロボロになってる状態まで、陥ってしまうんですよね。これも全て、現代人ならではの文明病が原因です。

じゃあ、そんな文明病に対して僕たちはどう対処していけばいいのか。そしてどうやって、それを続けていけばいいのか。

そこで登場するのが、進化医学、という考え方です。これは簡単に説明すると、進化論をベースとして、人間の病気の正体を考えていく学問のことです。現在の人類の基礎が形作られたのは、今からおよそ680~700万年前。現代人と猿人の中間的な存在であるヒト亜科、というのが生まれた時代です。そこから人類は独自の進化を遂げて、1~2万年前にようやく、農耕生活へ移っていったという歴史があります。だから驚きなのは、僕たちが習ってきた学校の歴史って、この1~2万年前の人類から話が始まることがほとんどですけど、蓋を開けてみたら、それまでの人類というのは、少なくとも600万年にわたって狩猟採集民として生活してきた歴史があるってことなんですよね。

これって歴史の授業ではほとんど習ったことなくないですか?日本史とか世界史の授業って、あくまでも入試で出る時代にフォーカスして、カリキュラムが組まれてるんで、農耕生活以前の人類の歴史なんて教えてくれないんですよ。なぜなら入試に出ないから。

でも、そこで習ってきた歴史よりもはるかに長いタイムスパンで、人類は狩猟採集の生活を、続けてたってことなんですよね。でもそれを学校では教えてくれないから、社会に出たときに不調にどう対処すればいいのかわからなくて体を壊す、ってことになってしまうんですよ。なのでこれをきっかけに、人類の歴史と体の体調について、少しずつ、学んでいきましょう。

じゃあ、これを踏まえた上で、どう体調をよくしていけば良いのか。重要なことを今回2つに絞りました。ズバリ、環境と、遊びです。

まず、環境について説明しましょう。結論から言うと、実践してほしいことは一つ。

自然を取り入れつつ、信頼できる友人を少しずつ増やす、です。

さっきも話した通り、人類というとは少なくとも600万年にわたって狩猟採集を続けてきました。そして、農耕生活を始めたのが約1~2万年前。つまり、これほど文明が発達した環境で生活をし出したのは、人類の歴史から見ればごく最近のことなんですね。自然から切り離された今の状態は、人類にとってまだ体験したことのない、異例なんです。

友人についても同様です。狩猟採集時代の人間関係といえば、せいぜい家族か顔見知りしか知らないという程度。しかも部族として共同で生活しているため、関係はより濃密になります。狩猟採集民にとってはそのくらいの規模感で十分だったわけです。

一方、人口の流動性が高まった現代では、外部との交流はもはや日常のこと、ですよね。初対面の人と会話することもしょっちゅうあるでしょう。それまで小規模の人間関係にしか留めていなかった人類は、脳の構造上、見知らぬ他人とうまく人間関係を作れるようには設計されていません。それゆえ、常に変化する関係に対応しきれずに、脳はパンクして、結果、孤独になる、というわけです。よく、初対面の人とうまく話せない、という悩みを聞きますが、人類の進化に沿って考えれば、それはごく自然なことなんですね。

ではここからは、今の暮らしを保ちつつ、環境を改善していく方法を具体的に紹介しましょう。

まず自然に関してですが、最初は、自然音や自然の画像を日常に取り入れることが有効です。デジタルデータなので偽物の自然ですが、現代人の脳にはこれが有効に機能します。実証研究もなされていて、例えば、アムステムダム自由大学の実験によると、自然の写真を5分眺めるだけでもリラックス効果が得られることがわかっていて、また2017年のサセックス大学の実験では、風の音や虫の声を5分半ほど聞いた被験者は、車のエンジンや、オフィスのざわめきを聞いた時よりも、リラクゼーション反応が起きていた、という結果が、出ています。pcやスマホの壁紙からでいいので、森や海の風景に変えて、通勤中や作業中は、風や海のさざ波の音を聴くようにするといいでしょう。また、観葉植物を取り入れてみるのも効果的です。

それができたら今度は週に一回、公園に行ってみましょう。クイーンズランド大学が2016年に行った研究では、1500人以上のオーストラリア人を対象に、全員が一年間に、公園などで自然と触れ合った量と、鬱病や高血圧の発症率とを比べたところ、週に一回、30分ほど自然の中で過ごすことで、どちらも症状が改善していくという結果が、得られています。なので週に一回、公園で過ごす時間を作るというのは、リラックス効果を高めて、不安を解消するには、効果的なやり方です。

そして人間関係についてですが、これは全部で3つのステップが提案されています。

まずは、気の合う人間との接触時間を増やすことです。友人にしたい人や恋人にしたい人でも構いませんし、特に会話を盛り上げようとする必要もありません。とにかく、その人と同じ空間にいる時間を増やせば十分です。これは近接の原理と呼ばれていて、簡単に言うと、人間は近くに住む相手ほど、好意を抱きやすいということが知られています。その理由は単純で、近くに住むほど接触の時間が増えるから。

心理学者のロバートボーンスタイン氏によるメタ分析によると、特別な刺激がなくても、他者と接触する時間を増やすだけで、好意は増す、と結論づけています。

次に同期行動です。これは他人と同じやような動きをすることで集団の結束を高める、というもの、です。現代社会で同期行動を生かすためのポイントは2つ。まず、全員が近い場所で行うこと。そして、同じタイミングで同じ行動をすることです。この2つが揃えば行動の内容はなんでもいいです。ランニングでもいいし、ジムでのエクササイズやキャンプとかでも構いません。

そして最後に、信頼です。これは具体的に何をするかというと、相手に対して自分の悩みや秘密を、隠さずに打ち明けるというもの、です。いかにも当たり前のようですが、これで、相手に対し、私はあなたのことを信頼しているからここまで話せるのだ、という、シグナルとして働きます。

とはいえ、悩みや秘密と言っても適度なレベルを守るのは意外と難しいものです。そこで、社会心理学者のゲイリーウッド氏は相手の信頼を効果的に得る話題をいくつか提示してくれています。例えば、お金と健康に関する心配事や、自分の体型や、なんらかのスキルなどの、自分が改善したいこと、自分の弱点やマイナス面、などについて話すのがいいと、されています。これらの話題は、相手の心の、友達ランキングを上げる効果を持っているので、ぜひ使ってみてください。人見知りでも、コミュニケーションに自信がなくてもできる、簡単なテクニックばかりなので、まずは、試してみましょう。

では次、遊びについてです。これも実践してほしいことは一つ。それは、

価値観に基づいて企画を立てて、その企画を達成するための作業を、ゲーム化、することです。

日本ではよく、過労とか、重労働という言葉が今でも問題になってますが、こと狩猟採集社会においては、驚くことに、重労働や苦役といった概念が存在しません。なぜかというと、日々の仕事を、遊び近いイメージで捉えているかです。野生の動物や植物を狩って、獲物に応じて料理法を工夫して、移動先で見つけた材木で住居を作る。これらの作業は彼らにとって、歌や踊りに似た娯楽の一部であり、遊びの感覚として体験しています。

ボストン大学のピーターグレイ氏がアフリカのカラハリ族やナロ族を対象に行なった調査によると、大抵の部族は、子供が4歳になっころから積極的に遊ぶよう働きかけて、夜明けまで仲間と共に過ごすよう指示するそうです。その間は完全に放任で、大人は子供のやることに口を出しません。遊びの期間は14~15歳まで続いて、そこからようやく、子供たちは大人達の狩猟に同行を許されます。子供たちは長きにわたって、遊び続けるわけです。

グレイ氏は調査の成果として、

"遊びは単に楽しみを与えるスパイスではなく、部族の平等を維持し、平和を保つための重要な手段だ"

とまとめています。つまり遊びというのは仕事の息抜きではなく、それ自体が生存の必須条件である、という、ことです。

現代人が抱える様々な炎症や不安の問題を解決するには、普段の仕事や育児、勉強などを遊び化、していく必要があります。では具体的にどうすればいいのか?

やるべきことは2つで、ルール設定と、フィードバック化です。

先程、価値観に基づいて企画を立てる、と言った思うんですけど、どんなことをするにせよ、まずは自分の価値観を明確にしなければいけない、と著者は、述べています。これはこの本の、価値、という章で詳しく述べられているんですが、簡単に言うと、お金や仕事など、全てが満ちたりていたとして、それでもなお行動したいと思うようなことは何か?という質問を自分にぶつけてみるんです。そこで出てきた答えが、あなたの価値観になります。この価値観に従って企画をリストアップしていくわけですが、企画、といっても大したことはありません。お菓子の量を減らす、みたいな日常のタスクでもいいですし、アプリを作る、みたいな中長期的の目標でも、もっと人の役に立ちたい、みたいな願望でも構いません。自分が取り組むこと全てが企画です。

そんな感じで思いついた企画をリストアップして、そのうち特に、優先したい企画を5つほど絞ります。

ここまでまきたら、いよいよルール化です。

今度はこの企画を達成するために必要な企画は何か。もしくは、この企画よりもっと小さな企画は何か、といった感じで、最初の企画を細分化、してみてください。

例えば、食べ過ぎを止めるという企画があったとしたら、食べ過ぎの原因を調べる、調べるために本屋に行く、みたいに、企画をどんどん細かくしていくんです。

これは何をしているのかというと、未来と現在の心理的な距離を近づけることで、自分の達成したい未来を、よりクリアにして、モチベーションを上げようとしているんです。

ドラウジエム社という、ラトビアで最大のIT企業が、作業効率に著しい差がある上位10%の社員と、残りの90%の社員では何が違うのかを調べたところ、生産性が高い従業員ほど、決まった間隔で仕事をしていて、平均で、52分ほど働いたら17分休憩する、という、インターバルを守る傾向があったそうです。

つまり、時間を区切るにせよ、作業を区切るにせよ、共通するのは、未来を刻むこと。企画を細かく分解した上で、一番下に出てきた企画を、自分に合った作業時間でインターバルする。こうやってルールに落とし込んでいくことで、作業はゲーム化されて、効率が上がっていきます。

また、遊びのルールをシンプルにするのも大切です。やるべき企画が一日に10個や20個もあったら、未来が複数に分岐しすぎて、モチベーションが下がってしまいます。

そこで提案されているのが、3のルール、というもの。

やり方は簡単で、今日やり遂げたいことを3つ書き出して実践、今週やり遂げたいことを3つ書き出して実践、という具合で、今月、今年までのスパンでやり遂げたいことをそれぞれ3つ、書き出していけばいいだけです。人間の脳は一度に3~5個程度の情報しか処理できないという性質があるため、一度にたくさんの企画をやるより、小分けして、少しずつ達成していこうというわけです。

さあ、ルール化がひと通りできたら、さらに遊び要素を入れるために、今度はフィードバック化もしていきましょう。ルールを設定したはいいものの、自分が今日、どれだけ進捗があったのかを目で確認できないと、やっぱり楽しくないですよね。だから企画をやり遂げることができたら、それをきちんと記録、することが大事です。具体的には、その日、企画を達成したら、カレンダーに丸印をつける。これだけで十分です。フィードバックの効果は実験でも確認されていて、2017年にシカゴ大学が行った実験によると、被験者にネット広告のレーティング作業を指示したときに、その画面上に謎のスコアを表示して、被験者が作業を終えるたびにランダムに増加する仕組みをつけて作業してもらいました。この仕組みは作業のパフォーマンスは一切反映してなくて、ただの数字です。

ところが結果を見ると、無意味な数字を見ながら作業を行なったグループは、そうでないグループに比べて、達成率が25%も上昇、していたそうです。無意味な数字ですらモチベーションが変わるのであれば、作業の達成が正確に記録されるカレンダーなら、より楽しめるはずです。

とにかく、達成できたらきちんと記録する。これをするだけで企画は継続できます。

もちろんこれだけでも十分なんですが、できれば自分のパフォーマンスや、企画の内容を反映できた方が、フィードバックの質は当然高くなります。先程のは企画の記録だけでしたが、作業の進行度だったり、パフォーマンスレベルといった抽象的な内容についても評価をしてあげると尚いいです。

そこで使えるのが、メタ認知、という方法。メタ認知は、人の脳に生まれつき備わった能力のことで、思考について考える行為を指します。

例えば、今自分は晩御飯のことを考えていたな、、などと思ったことは誰でもあると思いますが、こういった具合で、物事を抽象的に理解するために、メタ認知は行われます。

では具体的にどうするのかというと、先程紹介した3のルール。これに、毎週末のレビューを加えるんです。その週に行った企画をふるいにかけて、うまくいったポイントと、改善点を、3つずつ、抽出します。これによって、企画の要点を掴みつつ、次週の企画の参考にしていくんです。週末はメタ認知フィードバックをする、みたいに、あらかじめ決めておくといいでしょう。

仕事でも育児でも勉強でも、やり遂げたい企画、というのが誰にでも、あるはずです。でもそれを辛いものと捉えていると、続けたいものも続けられません。何より、そういった辛い感情が、ストレスや肥満につながって、体の炎症や不安につながるから厄介なわけです。だからこそ、狩猟採集民の生き方を参考にして、日々の企画を、遊び化、していく必要がありります。毎日の、作業を楽しいものにするための工夫は、案外難しいものじゃありません。できることから、少しずつ取り入れて、心と体の健康を、楽しく維持していきましょう。僕も頑張ります。

ということで、今回は以上です。最高の体調、紹介してみましたが、食生活とか睡眠の改善についても、別の章で詳しく、紹介されています。精神的な健康だけじゃなくて、肉体の健康も詳しく知りたいという方は、ぜひ本書を手に取って、読んでみてください。今回の動画で紹介しきれなかったこともたくさん紹介されているので、体の不調に悩める、全ての方におすすめです。ぜひ、読んでみてください。

最後まで見てくださりありがとうございました。stand.fmで音声配信もしているので、こちらもぜひ覗いてみてください。

次回もお楽しみに。それでは、また。

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